一年経って思うこと

一年前の今日、大学に合格した。
試験の出来が悪くて、もう早稲田に行く覚悟は決めていたのだけど、何か落ち着かなくて、朝からAoEやって気を紛らせていたのを覚えている。
不合格を確信していたので番号を見ても受かってる気がしなかった。


嬉しかったというか、安心した。
これまで散々面目を潰してきた両親とか親戚とか、お世話になった先生とかに少しは報いれた感じがした。



一年前、京都大学の学生はすごいと思っていたけど、今では全然思わなくなってしまった。
一部の学生は本当にすごい。のだけど、ただ受験勉強がお上手だっただけ*1の大したことない学生がけっこういる。



この一年で一番の収穫は、いろんな人と会ったり話を聞いたりしたことだと思う。
4月に一人で京都に来て出会った学科の友人。人に恵まれた感じがする。
同じ立場でありながらリスペクトしてしまうような人もいる。特に挙げるとすれば、4人。
志が高くて中身も伴っている人とか、何か包容力が凄い人とか、すごく頭が切れる人とか。
この4人と同じ場所にいるだけで価値があることだなあと思ってしまう。


それから、前期にある教授と出会ったのがきっかけで、研究室で働いたりWebデザインの仕事をもらったりした。しんどいこともあったけれど、趣味のWebデザインを仕事にできるという貴重な機会をいただいた。なんだかんだで良かったと思う。
あとは、その関連で出会った大学院生の人。この方はリーダーシップが凄くて、意識して経験を積んでいる人はこうも違うのか、と思った。単身で外国のセミナーに突っ込んだり、事業をやったりと、経歴を聞くと「叩き上げ」という感じがした。


こういう出会いがよかった。



もう一つよく考えるようになったのは、経験って意外と重要な資源ではないかということ。
前期、ほとんどタダ働きをしていた。物理的に得られるものがほとんどなかったのだけど、終わってみればコーディングとかソフトの使い方とか意外と身についたことが多かった。今ではあれは授業料だったのかな、と思う。
8月にid:sho_yokoi教えてもらったページの内容、いまでもたまに思い出す。


Webデザインの仕事をとっても、クライアントさんとのメールの応対とか、自分の作業の管理とか、納品のときに一緒に書く書類とか、完成してからの更新のサポートとか、単なるデザイン・コーディング以外にやらなければいけないことがあることを、僕は仕事を受けるまでよくわかっていなかった。


あとは料理もそうで、毎日ちびちび作ってるとだんだん並列して作業ができるようになって時間が短縮されてくる。自転車であちこち行ってると、このくらいの距離なら何分かな、というのがわかるようになってくる。


めんどくさそうなことや割に合わなそうなこと、ちょっと危なそうなことでも、それで得られる経験が価値を持っていたりするっぽいので、あんまり考えないで飛び込むのもありかな、と最近は思う。今頃やっとかよ、とも思う。

*1:受験勉強はなかなかくだらないと思う。合格するとたいてい受験で使った知識は抜けていってしまうので本当にどうしようもない